【一盌からピースフルネスに込められた想い】

2025年8月14日
裏千家大宗匠・千玄室さまがご逝去されました。

そのご一報を受けたのは、ちょうど私がお茶のお稽古をしていた時。

先生からの大宗匠・千玄室さま生涯にわたるお話を伺い胸に深く響きました。

千玄室さまは若き日
特攻隊員として命をかけて出撃するはずが

急遽退去命令が出て生き残られた方でした。

仲間を失い

「なぜ自分だけが生き残ったのか」

という想いを抱えながら
京都へ帰ると、そこには驚く光景があったそうです。

 

かつての敵国であったアメリカの軍人たちが日本文化を学びたいと

裏千家を訪れ
お茶を習っていた──。

その姿を目にして「お茶で平和を」と心に決められ

「一盌からピースフルネス」を生涯の活動として掲げ続けられました。

一服のお茶を共にすることが、国や立場を超えて心をつなぐ。

小さなひとときが、やがて大きな平和へと広がっていく。

その祈りは、今も私たちの心に生き続けています。

 

私自身も、お茶とお菓子を通じて心が浄化され、自分を大切にできる体験をしてきました

そして

自分を大切にできるようになると

自然と周りの人や自然を大切にしたい気持ちが芽生えることを感じています。

 

お茶とお菓子を囲む時間は

人と人とがつながり、互いを思いやる心を育むひととき

「今を大切にすることが、明日を生きる力になる」──

その教えを、これからもお茶の時間に込めていきたいと思います。

千玄室大宗匠のご功績に深く感謝を込めて。

小さな一盌が、これからも世界の平和を照らす灯火となりますように。

 

冷たいお抹茶をどうぞ♡

#お茶とおやつ作家やましろるみ