ーReborn Sweetsのはじまりー
カシジェーとの出会い
Reborn Sweetsのはじまりは、あるお食事会での偶然の出会いからでした。
「カシジェーの女王」田中えりさんが開いたお食事会。
(美味しいものと人を愛する田中えりさん)
その場で初めて“カシジェー”という素材を知りました。
泡盛を蒸留する過程で生まれる酒粕。
それが「カシジェー」です。
豊富なアミノ酸、クエン酸…
体にうれしい栄養がたっぷり詰まっていてもろみ酢の原料になっています
豚さんや肥料として使われれますが
ほとんどが使われずに廃棄されているという現実を知ったのです。
(カシジェー)
正直、お酒が飲めない私は、
泡盛などはこれまでまったく興味がありませんでした。
けれど、カシジェーはアルコールが含まれておらず、
私自身も食べられることがわかって、そこからどんどん興味が湧いてきました。
(カシジェーを使ったセビーチェ)
カシジェーのことを知っていくうちに、
泡盛のこと、そして琉球の歴史やおもてなしの心にも自然と触れるようになっていきました。
そして
カシジェーだけでなく、
見向きもされず、役目を終えたとされる素材たちが
まだまだたくさんあるということに気づきました。
それは「人」も同じかもしれないと、ふと思ったのです。
私たちのまわりには、
溢れる“もの”と“人”がたくさんいる。
なのに
本当は一人一人価値があるのに、見過ごされたり、比べられ
「もう使えない」「もう役に立たない」と判断されてしまう現実。
私自身も、そうやって“比べられて、褒められなかった存在”として
自信を持てずに育ってきたからこそ、
この素材たちに、どこか自分自身を重ねていたのかもしれません。
捨てられるはずだったものに、もう一度命を吹き込みたい。
誰かの心をあたためる“しあわせのおやつ”に変えて、
「あなたはそのままで、十分すてきだよ」って伝えるようなお菓子を作りたい。
(カシジェーのチーズケーキ)
Reborn Sweetsとは
素材のいのちをまるごと使い切るやさしいスイーツ
でも実は、私自身を癒すためのお菓子だったのかもしれません。
ここまで読んで頂きありがとうございました♡
良かったらえりさんの書籍も手にとってください!
お茶とおやつ作家
やましろるみ