日本茶の「普通」とは

先日、お友達に京都の煎茶を送りました。

その煎茶、「普通煎茶」と呼ばれるお茶なんです。

「普通」って聞くと、なんとなくランクが普通、味も普通、というイメージを持たれる方が多いんじゃないでしょうか。

私自身、お茶の世界に入る前はそう思っていました。

でも、実際はまったく違ったんです。


🍵 「普通」は、蒸し時間のことだった

お茶を作る工程には「蒸す」という作業があります。

茶葉をどれくらいの時間蒸すかによって、味も見た目もがらりと変わるのですが、

普通煎茶の蒸し時間はだいたい20〜40秒。

ちなみに深蒸し煎茶になると、この2〜3倍の時間をかけます。

つまり「普通」というのは、味のランクではなく、蒸し時間の長さを指す言葉だったんです。

名前だけを見て中身を判断していたら、まったく違う印象を持ってしまうところでした。


🌿 針のような茶葉、山吹色のお茶

普通煎茶の見た目には、はっきりとした特徴があります。

針のようにピンとした茶葉。

上質なお茶ほど、この針のような形がきれいに出るんです。

お茶を淹れるとき、ぜひ茶葉の姿もちょっと眺めてみてください。

お湯を入れたあとの水色は、山吹色。

この薄さを見て「味も薄いのかな」と思う方も多いのですが、これも見た目と中身が一致しない例のひとつ。

渋みの中にほんのり甘みが残る、繊細でやさしい味わいなんですよね。


🗾 お茶処は、地酒のように楽しい

日本には「お茶処」と呼ばれる産地がたくさんあります。

実は沖縄でも日本茶が栽培されているんですよ。

地方によって味わいがまったく違って、それぞれの地酒を飲み比べるような楽しさがあります。

地方の日本茶を楽しむ方が、これからもっと増えていったらいいなと思っています。


💬 名前や見た目だけで、判断しない

「普通」という名前がついていても、それは決して価値が低いという意味ではない。

むしろ、丁寧に作られた確かなお茶であることの証だったりします。

そのままの名前や見た目に惑わされず、実際に淹れて、味わってみる。

お茶に限らず、いろんなことに通じる話だなと、茶葉を見ながらふと思いました。

やましろ るみ